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ピル服用中に不正出血が起こりやすい3つの原因と効果的な2つの方法

更新日:
2021.04.26
公開日:
2021.04.05
タグ:
副作用
生理
リスク
経口避妊薬
経血

ピル不正出血の画像

ピルを服用していても不正出血が起こることがあります。

「ピルを飲んでいるのに不正出血が起こっても大丈夫なのか」
「不正出血の対策法は何かあるのか」

と不安に感じる人も多いでしょう。

この記事では、ピルを服用しているときに起こる不正出血の原因と対策法について薬剤師である私が解説していきます。

ピル服用中に不正出血が起こる3つの原因

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ピルを服用しているのになぜ不正出血が起こるのでしょうか。

ピル服用に伴う不正出血の原因について解説していきます。

ホルモンバランスの変化

ピルの服用による不正出血の原因のひとつに、ホルモンバランスが変化することが挙げられます。

通常ピルの服用は生理が始まった時から始めますが、服用を始めたタイミングによってはホルモンバランスを変化させることで本来の月経の出血が止められてしまうことあるのです。

体内のホルモンバランスが変化することで、本来ならば生理で排出されるはずの経血が子宮内に残ってしまいます。

子宮に残ってしまった経血は不正出血となり、決まったタイミングではなく徐々に身体の外へ排出されるのです。

飲み忘れ

ピルの飲み忘れも不正出血が起こる原因のひとつです。

ピルは体内に女性ホルモンを投与する薬であり、飲み忘れてしまうと体内の女性ホルモンが減少します。

女性ホルモンが減少することで「子宮内膜」と呼ばれる子宮の内側にある薄い粘膜を維持することが難しくなるのです。

本来であれば子宮内膜は月経の際に血液と一緒に剥がれ落ちますが、女性ホルモンが減少することで、 子宮内膜が月経とは異なるタイミングで剥がれ落ちてしまい生理のような出血が起こることがあります。

ピルの種類が合っていない

服用しているピルが身体に合っていないことも不正出血の原因のひとつです。

一言にピルと言っても、ピルには3つの種類があります。

低用量ピル

経口避妊薬として一般的に服用されている種類のピルです。

低用量ピルには女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンが含まれており、服用し続けることで身体を妊娠している状態と同じホルモンバランスに変化させることができます。

ホルモンバランスを妊娠している状態に変化させることで、排卵を抑制し避妊効果につながるのです。

中用量ピル

中用量ピルは、低用量ピルと比べて配合されている卵胞ホルモンと黄体ホルモンの量が多く、緊急避妊や月経移動のために使用されます。

ピルに含まれているホルモンの量が多いため、副作用の発現リスクが高いことが特徴です。

また、脳に作用することでホルモンの分泌を抑制したり、子宮内膜の再生を促進したりすることも期待できるでしょう。

アフターピル

アフターピルとは緊急避妊薬のことを指します。

低用量ピルと中用量ピルとは異なり、ピルの中に黄体ホルモンのみ含まれていることが特徴です。

アフターピルを服用することで排卵を抑制したり、着床しにくい環境を作ったりすることで妊娠の成立を阻止する効果があります。

薬の効き目に個人差があるように不正出血が出るかどうかにも個人差が生じるでしょう。

低用量ピルのなかにも様々な種類があるため、2~3か月様子を見ても改善しない場合は種類を変更することも手段のひとつです。

※ピルの基礎知識について詳しくはこちら

【ピルとは?初めてでも安心!正しい服用方法と起こりうる4つの副作用】

不正出血が起こりやすいピルの種類と起こりやすいタイミング

ピル不正出血の画像

さまざまな種類のあるピルの中でも不正出血を起こしやすいピルは何でしょうか。

不正出血の起こりやすいピルの種類と、不正出血が起こるタイミングについて解説していきます。

低用量ピルは不正出血が起こりやすい

低用量ピルとは

低用量ピルは低用量経口避妊薬のことを指します。

ピルには卵胞ホルモンの「エストロゲン」と黄体ホルモンの「プロゲステロン」という2種類の女性ホルモンを配合した薬です。

中用量ピルやアフターピルと比べて含まれているホルモンの量が少ないことから低用量ピルと呼ばれています。

低用量ピルは、服用し続けることで体内のホルモンバランスを妊娠中の状態に変化させて避妊効果をもたらすのです。

低用量ピルが不正出血を起こす原因

子宮の内側には「子宮内膜」と呼ばれる粘膜があり、子宮内膜が剥がれ落ち排出されることを月経といいます。

低用量ピルには2種類の女性ホルモンが含まれており、それぞれ異なる働きをするのです。

エストロゲン:子宮内膜を厚くする作用がある
プロゲステロン:出血しないようにする作用がある

何らかの原因でプロゲステロンが不足し、エストロゲンによって厚くなった子宮内膜を維持することが難しくなった場合に不正出血が起こります。

中用量ピルやアフターピルで不正出血が起こりにくい理由は、この子宮内膜維持作用が低用量ピルよりも大きいからです。

不正出血が起こりやすいタイミングと避妊効果に与える影響

不正出血が起こりやすいタイミング

不正出血が起こりやすいタイミングは大きく分けて2つあります。

1つ目は、ピルを飲み始めた1シート目で不正出血が起きるパターンです。

低用量ピルを服用すると子宮内膜の厚みが薄くなるため、月経時の経血が途中で止められてしまいます。

これにより、排出されるべき経血が子宮内に溜まってしまうのです。

子宮内に溜まった血液は経血として外に出ようとしているため、圧力に押され少しずつ排出されることで、だらだらと出血がずっと続いてしまうケースがあります。

2つ目は、1シート目が終わるころに不正出血が起こるパターンです。

ピルを服用することでエストロゲンが体内に補充されますが、シートが終わるころには体内で自然に起こるエストロゲンの分泌も盛んになります。

ピルによる摂取と体内からの分泌によりエストロゲンが過剰になることで、プロゲステロンとのバランスが保てなくなり不正出血が起こるのです。

不正出血が避妊効果に与える影響

ピルの服用によって不正出血が起きても、避妊効果に影響はありません。

しかし、不正出血が起きたことでピルの服用を止めてしまうと避妊効果が失われてしまいます。

不正出血が起きてしまってもすぐに服用を止めることは避けましょう。

※ピルが生理に与える影響について詳しくはこちら

【ピルが生理に与える影響とは?4つの疑問Q&Aと服用するピルの種類】

不正出血を防ぐのに効果的な2つの方法

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ピルによって起こる不正出血の原因について解説しましたが、不正出血を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。

不正出血を防ぐのに効果的な方法を2つ解説していきます。

不正出血の起こりにくいピルを選ぶ

不正出血が起こりにくいピルを服用することで不正出血を防ぐことができるでしょう。

低用量ピルの中でも、第3世代に区分される低用量ピルが不正出血が起こりにくいです。

ピルは、開発された時期によって1~4までの世代に区分されています。

第1世代

最初に製造承認されたピルで、「ノルエチステロン」という黄体ホルモンが含まれています。

比較的経血量が少なく生理痛緩和に適したピルです。

第2世代

「レボノルゲストレル」という黄体ホルモンが含まれたピルです。

生理周期をコントロールする効果があります。

1シートの中でホルモンの配合量が異なる3つのピルが入っており、順番に服用することで本来のホルモンバランスに近い状態に調整することが期待できるでしょう。

第3世代

「デソゲストレル」という黄体ホルモンが含まれたピルです。

男性ホルモンを抑える効果があり、ニキビや肌荒れの改善が期待できるでしょう。

第4世代

「ドロスピレノン」という黄体ホルモンが含まれたピルで、他の世代のピルよりもホルモン量が少ないことが特徴です。

ホルモン量を抑えているため、むくみや体重増加などの副作用が出にくくなります。

第3世代のピルに含まれる黄体ホルモンは子宮内膜を維持する作用が高いため、不正出血が起こりにくくなるのです。

正しい服用方法で飲む

ピルは毎日決まった時間に服用することで十分な効果を得ることができます。

ピルの効果を得るためには服用を忘れないようにすることが重要です。

毎日の服用を忘れないようにピルを飲む時間にアラームをかけたり、朝食や夕食の後に飲んだりと飲む時間を工夫をすることで、飲み忘れを防ぐことができます。

※ピルの効果を下げてしまう原因について詳しくはこちら

【ピルの効果はいつから?効果を下げてしまう3つの原因まで徹底解説!】

ピル以外で考えられる不正出血の2つの原因

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ピルを服用することで不正出血が起こることを解説しましたが、ピルの服用以外が原因で不正出血は起こるのでしょうか。

ピルの服用以外で考えられる不正出血の原因について解説します。

原因1:生活習慣

ピルの服用以外に考えられる不正出血の原因のひとつに生活習慣が挙げられます。

ストレスを溜め込んだり無理なダイエットをすることでホルモンバランスが乱れ、不正出血につながるのです。

ぬるめのお湯に浸かったり、忙しい生活の中でも睡眠時間をきちんと確保することで、ストレスを緩和しましょう。

また、ストレス解消の目的で暴飲暴食をすることもホルモンバランスを乱す原因になります。

アルコールや脂分の多い食事をとることで、血行が悪くなりホルモンバランスを乱してしまうのです。

適切な食事と適度な運動を行い、生活習慣を整えることが大切でしょう。

原因2:病気

ピルの服用を続けても不正出血が止まらない場合は、病気が原因かもしれません。

膣の粘膜が細菌やウイルスに感染することで引き起こされる「膣炎」や子宮で起こる「子宮がん」など、病気によって起こる不正出血にはさまざまな原因が考えられます。

出血量が多かったり、ピルを1シート飲み終えても不正出血が続くようであれば、何かの病気にかかっているかもしれないため、不正出血がなかなか止まらない場合は早めに病院を受診しましょう。

※ピルの副作用について詳しくはこちら

【ピルの副作用はどういうものがある?6つの主な症状と4つの対策方法】

まとめ

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ピルを服用することで起こる不正出血の原因と対処法について解説しました。

不正出血が発覚したことでストレスとなり、不正出血の症状が悪化するというパターンも考えられます。

不正出血に対して正しい理解と対策を知ることも、不正出血の対策となるでしょう。

この記事がピル服用による不正出血に対する不安を解消する手助けになれば幸いです。

【監修】前田まあや(薬剤師)

2017年昭和大学薬学部卒業。
みなさまに安全にピルをお使いいただくために、ピルに関する正しい情報をお伝えしていきます。

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