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低用量ピルとは?基礎知識から種類による特徴の違いまで徹底解説

更新日:
2021.02.08
公開日:
2020.11.30
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種類
副作用
効果
低用量ピル
飲み方

低用量ピルの画像

低用量ピルの服用を考えていても
「低用量ピルにはどのような種類があるの?」
「どのように飲めばいいの?」
「副作用にはどのようなものがあるの?」

など、どのような薬なのかよくわからず不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

これらの疑問を解決するために薬剤師である私が、効果や服用方法、副作用、特徴まで低用量ピルについて知っておきたい情報をまとめています

この記事を読んで、低用量ピルについての基礎知識を身につけるための参考にしてくださいね。

低用量ピルの基礎知識

低用量ピルの画像

低用量ピルに関する基礎知識を身につけましょう。

低用量ピルとは?

低用量ピルの成分

低用量ピルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2種類の女性ホルモンから作られており、これら2種類の女性ホルモンの作用を利用して、妊娠を防ぎます。

ピル服用による副作用はエストロゲンによって起こるのですが、低用量ピルは、エストロゲンの配合量が通常のピルよりも少量であるため、副作用が少ないのが特徴です。

この配合されている女性ホルモンの種類の違いや配合割合の違いでいくつかの薬の種類があり、低用量ピルの中でもエストロゲンの量が少ないものを超低用量ピルと呼びます。

低用量ピルの効果

低用量ピルは正しく服用することで、他の避妊方法と比べてはるかに高い避妊効果を得ることができます。

女性は、妊娠するとエストロゲンとプロゲステロンの2つの女性ホルモンが常に安定して分泌されます。

低用量ピルを服用すると「妊娠した状態」に近いホルモンバランスになるため、体に3つの変化が起こるのです。

【低用量ピルを服用すると起こる体の変化】
・排卵が休止する
・精子が子宮頸管を通りにくくなる
・受精卵が子宮内膜に着床しにくくなる

低用量ピルには、避妊に適応のある経口避妊薬と月経困難症や子宮内膜症の治療・予防に適応するものがあります。

低用量ピルには主としている効果の他に、以下の症状を改善する副効用が期待されています。

【低用量ピルの副効用】
・PMS(月経前症候群)
・ニキビ
・生理痛
・生理不順
・月経過多
・子宮内膜症

低用量ピルの種類

相性による違い

低用量ピルは基本的に28日間で1周期となっており、21日間服用したら7日間休みます。

その21日間服用する中で、エストロゲンとプロゲステロンの配合割合が変化する製剤があるのです。

「1相性ピル」は1シートすべてホルモンの配合割合が同じですが、「2相性ピル」と「3相性ピル」は服用する週によってホルモンの配合割合が違います。

さらに、「3相性ピル」はホルモンが増えるタイミングの違いがあり、2つのタイプに分類されますので以下で確認しておきましょう。

【3相性ピルの2つのタイプ】
・中間増量型…ホルモンの増えるタイミングが中間
・漸増型…ホルモンの増えるタイミングが3段階

ホルモンの配合量に変化をつけることで、自然なホルモンバランスに近づけることができるのです。

世代による違い

低用量ピルは、4つの世代に分かれています。

この世代は開発された順で呼ばれ、それぞれ特徴が異なりますので、どのように違うのか確認してください。

《第1世代》

第1世代は、生理痛緩和効果作用をもたらすため優れているのが特徴です。

代表的な製剤:シンフェーズ、ルナベル(LD/ULD)、フリウェル(LD/ULD)
《第2世代》

第2世代は第1世代と比べて、吐き気や頭痛なども軽減されて避妊効果も高いのが特徴です。

しかしニキビや食欲増進が起こりやすく、悪玉コレステロールが上昇し善玉コレステロールが低下するなど脂質代謝への影響が出る恐れもあります。

代表的な製剤:トリキュラー、アンジュ、ラベルフィーユ、ジェミーナ
《第3世代》

第3世代は、第2世代で問題となったニキビや食欲増進、脂質代謝への影響が少ないのが特徴です。

代表的な製剤:マーベロン、ファボワール
《第4世代》

第4世代は、自然に体内で分泌されるプロゲステロンに近い性質を持っています。

第3世代と同様に、ニキビや食欲増進、脂質代謝への影響が少ない上、むくみが起こりにくいのが特徴です。

代表的な製剤:ヤーズ、ヤーズフレックス

低用量ピルの飲み方は?飲み忘れたらどうすればいい?

低用量ピルの画像

低用量ピルの服用方法と飲み忘れた場合の対処法についてご紹介します。

低容量ピルをこれから服用しようとしている人は、必ず目を通しておきましょう。

服用方法

初めて低用量ピルの服用を開始する場合は、月経開始日〜5日目までに服用します。

5日目までに服用することで避妊の効果が高まるのです。

ピルのシートには21錠タイプと28錠タイプがありますが、どちらも21錠分有効成分の含まれている錠剤が含まれています。

21錠タイプと異なり、28錠タイプには2種類の錠剤が含まれているのが特徴です。

どのように違うのか下記にまとめていますので確認してください。

【28錠タイプに含まれる錠剤】
・実薬:有効成分の含まれている錠剤でシートの中の21錠のこと
・偽薬:有効成分の含まれていない錠剤でシートの中の7錠のこと

21錠タイプは21錠服用後に7日間ピルを服用しない休薬期間を設けたあと、新しいシートの服用を開始します。

一方、28錠タイプは28錠すべて服用したら新しいシートの服用を開始するため休薬期間を設ける必要はありません。

飲み忘れが不安な人は、28錠タイプがおすすめです。

時間に決まりはないので自分が飲み忘れにくい時間を設定しましょう。

また、ホルモンの配合割合が服用する週によって異なるものもあるため、シートの順番通りに服用するように気をつけてください。

飲み忘れた時の対処法

飲み忘れ時の対処法は、以下のとおりです。

1錠飲み忘れた場合

気づいたときにすぐに1錠服用しましょう。

その日は2錠服用することになりますが問題はありません。

2日以上飲み忘れた場合

2錠以上服用を忘れてしまうと避妊効果が下がります。

他の方法で避妊し、ピルの服用は次の月経が来るまでは中止してください。

月経が来たらまた新しいシートを飲み始めましょう。

服用期間が空いてから新しいシートを飲み始めた場合は、1週間ほどは避妊効果は確実ではありませんので他の避妊方法を併用してください。

低用量ピルの代表的な4つの副作用と対策方法

ピル デメリットの画像

ここでは、低用量ピルの代表的な4つの副作用と対策方法についてご紹介します。

対策方法を理解しておけば、万が一副作用が起きたとしてもすぐに対応できるので安心ですね。

吐き気

吐き気の原因として、以下の3つの理由が挙げられます。

【吐き気の原因】
・エストロゲンにより嘔吐中枢が刺激される
・プロゲステロンにより低血糖になる
・1度起きた副作用から苦手意識を持ってしまう

エストロゲンは嘔吐中枢を刺激する作用があり、普段は感じない匂いを嗅ぎとることで吐き気を引き起こします。

プロゲステロンはインスリンの働きを悪くする作用があり、血糖値が下がりにくくなるのです。

インスリンの働きが悪いと、体は血糖値を下げようとしてインスリンを大量に分泌します。

その結果急激に血糖値が下がり低血糖となり、低血糖の代表的な症状である吐き気を引き起こしてしまうのです。

1度起きた副作用から苦手意識を持ってしまうと、吐き気が生じていないのに吐き気が生じていると錯覚してしまうことがあります。

吐き気を引き起こさないようにするには、市販の酔い止めを吐き気が起こる前に服用することや空腹時・早朝の服用はしない、低用量ピルの種類を変更するなどの方法が有効です。

血栓症

血栓症は1番気をつけなければならない副作用です。

さまざまな原因によって作られた血栓が血管を塞ぎ、臓器障害を引き起こす病気を指します。

低用量ピルの中に含まれるホルモン剤が血液を固めやすくする性質を持っていることで血栓症が引き起こされます。

服用中にひどいむくみが続いたり息苦しさや頭痛が続く場合は、血栓症の疑いがあるためすぐに病院を受診してください。

血栓症は対策方法よりも予防の方が重要です。

ピルを服用している間は、長時間同じ姿勢をとらないことや水分をこまめに摂取して、脱水予防をすること、ふくらはぎに血栓ができやすいため、足首を曲げる運動を行うといった予防法を行いましょう。

頭痛

頭痛の原因は、ホルモンバランスの変化やセロトニン分泌量の低下です。

セロトニンとは血管を収縮させる働きのある物質で、セロトニンの分泌量が減ることで血管が広がった状態が続いてしまいます。

その結果、血流が良い状態が続き頭痛を引き起こしてしまうのです。

充分な睡眠取ったり、バランスの良い食事を心がけることで対策できます。

事前に頭痛薬を服用することでも対策は可能ですが、激しい痛みが続く場合はすぐに病院を受診してください。

不正出血

低用量ピルを服用していると、月経ではないのに出血が起こる不正出血がみられることがあります。

ピルにより女性ホルモンを摂取することにより、ホルモンバランスが変化することによって不正出血が起こりやすくなるのです。

2〜3ヶ月服用を続けると体が慣れ、不正出血がみられなくなる場合がほとんどですが、改善されない場合は現在服用している低用量ピルの変更を検討しましょう。

※副作用について詳しくはこちら

【ピル5つのデメリット|太る?妊娠に影響?癌になる?のウソ・ホント】

服用前に知っておきたい!低用量ピルの名前とそれぞれの特徴

低用量ピルの画像

低用量ピルにはいくつか種類があり、それぞれ含まれる成分や使用用途が異なります。

それぞれの名前と特徴を説明しますので、服用前に目を通しておきましょう。

トリキュラー、アンジュ

種類は3相性の第2世代で、避妊目的で服用することが多いです。

トリキュラーとアンジュは、配合成分や配合割合などが同じ薬ですがメーカーの違いにより名前が異なります。

低用量ピルの中で避妊効果が1番高いのが特徴です。

トリキュラーとアンジュはこの2種類の女性ホルモンから作られています。
・エストロゲン:エチニルエストラジオール
・プロゲステロン:レボノルゲストレル

マーベロン

種類は1相性の第3世代で避妊目的で服用することが多いです。

マーベロンはこの2種類の女性ホルモンから作られています。
・エストロゲン:エチニルエストラジオール
・プロゲステロン:デソゲストレル

ヤーズ

種類は1相性の第4世代で、月経困難症の治療目的で服用することが多いです。

ヤーズはこの2種類の女性ホルモンから作られています。
・エストロゲン:エチニルエストラジオール
・プロゲステロン:ドロスピレノン

ルナベルLD、ルナベルULD

種類は1相性第1世代で、月経困難症の治療目的で服用することが多いです。

ルナベルLDが低用量ピル、ルナベルULDが超低用量ピル。

LDとULDは同じ成分でできていますが、ULDの方はエストロゲンの含有量が少ないのが特徴です。

ルナベルLD、ルナベルULDはこの2種類の女性ホルモンから作られています。
・エストロゲン:エチニルエストラジオール
・プロゲステロン:ノルエチステロン

ヤーズフレックス

種類は1相性の第4世代で、超低用量ピルであり、月経困難症の治療目的で服用することが多いです。

最大120日間連続投与できるのが特徴です。

ヤーズフレックスはこの2種類の女性ホルモンから作られています。
・エストロゲン:エチニルエストラジオール
・プロゲステロン:ドロスピレノン

まとめ

低用量ピルの画像

低用量ピルは正しく服用すれば、避妊に高い効果があるだけでなく、PMS(月経前症候群)、ニキビ、生理痛、生理不順、月経過多、子宮内膜症にも効果が期待される優れた製剤です。

女性にとって嬉しい効果をもたらしてくれますが、副作用が伴うことも知っておきましょう。

この記事を参考に低用量ピルの基礎知識を身につけて、ピルに対する不安が解消されることを願っています。

【監修】前田まあや(薬剤師)

2017年昭和大学薬学部卒業。
みなさまに安全にピルをお使いいただくために、ピルに関する正しい情報をお伝えしていきます。

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